A View of Tanichu (たにちゅーの思惑)

This blog is about personal thoughts and views by Tanichu. Tanichu is a nickname of Tadahiro Taniguchi.

旅立つものたちへ・・・ after 08年度 立命館大学卒業式

終電を乗り過ごし,始発で帰ってきました.

もう,昨日になりますが,モブログしたとおり卒業式でした.

卒業式が学生の皆にとって持つ意味は格別でしょう.

長くて短かった4年間が終わり,多くの学生は社会人への門出にたつわけです.

しかし,見送る側は,ただ見送るのみ.

京大に居た昨年まで,僕自身多くの後輩を見送ってきた.

だから,まぁ,巣立つものを送る気持ちも,そんなに波立つ事も無いと,朝は

「今日やる仕事」を普通にTODOリストアップしていたりした.

朝一,袴姿で着飾った学生に遭遇

「おお,さすがにきれいにしとんなぁ〜」

「そうでしょ〜」

華やかで,めでたいムード満点である.

卒業式に出席し,その後,学部学生に卒業証書を研究室毎に授与する授与式.

本当に卒業できるかどうか,最後まではらはらさせてくれた某Mくんにも含み笑いしながら授与.

無事,卒業するんだな−.おめでとう.

これまで,京大では3年間つきあった院生を送り出すというのが,普通だった.送り出すのも大体3,4人程度.

研究室のメンバーで入れ替わるのは2〜3割程度だ.

僕の立ち場も「先輩」程度.

それが今年は,10人以上が巣立ち,研究室の6割が変わり,立場も「先生」なのである.・・・ぜんぜんちゃうわ.

昼過ぎに,T先生とH先生と未踏関連のミーティングをしていると,僕の指導していた創発班の4回生とM2のSくん,Iくんが共同研究室にやってきてくれた.

「先生,おせわになりました!」

といって,花束をわたしてくれた.

「お,おお.・・・こちらこそ,一年目でいろいろ迷惑をかけたけど. 卒業おめでとう.ありがとう.」

・・・・と,みんななんか手を組んで,待ってる.

あれ?

「あ,なんか,ひとりひとりになんか言ったりする流れ・・・?N先生は,そんなかんじやったん?」

「あ,一人一人,全員ではないんですがメッセージみたいなかんじのがありました」

あああ,そんなん用意してないよ〜.実は,追いコンの時にはなんか言おうかと思ったりしてたけど,チャンス無かったし.

でも,ほんま,みんな,凹凸はあるけど,立派に卒業式を迎えられたと思う.

途中,腹立って「殴ったたろか!?」と思った子も,そりゃいましたけれど,みんな乗り越えて立派な立命情理知能情報学科卒業生☆

巣立てーーー!

そして,keep in touch である.

学生と教員の関係は,人間と人間のつきあいだけど,どこか非対称.

卒業の時は,ただ,見送るしかないのだなーと思うのである.

ちょっと写真をとったり.

「せんせー,写真撮りましょう!」

っていうのは・・・・正直,うれしいね.ふふふふふふふ.

その後,修士の学位授与もあり,5時半頃には卒業式のデューティーは全て終わった.

皆,三々五々に帰って行く.うちの西川研の4回生は知らぬ間に,殆ど帰ってしまったみたいだ.(ちょっと切ない?)

もう一つ,今年,いろいろ学生さんにTAやってもらったり,合同で研究会があったりと関係も深かった K研を覗くと最後のたこ焼きパーティをするとのこと.参加することに.

K研は卒業生に女性が多く,なんというか,だいぶん,違ったムードが漂っている.

なんというか,小学校の卒業式を思い出しても,卒業式を涙で彩ってくれるのは女性陣なんだよね.

涙ながらに別れをおしまれている某先生を見ていると,

なんちゅーか,男ばかりのウチのラボとはまた違った卒業式の断面が見えてきて,新鮮・・・・. (出身学部は男ばっかりでございましたからぁぁぁ〜)

結構仲の良い学生も居たので,「あー,こいつらがおらんくなるねんなぁ〜」としみじみと思う.

(最近とみにオモロくなってきてた面もあったので〜.うーんざんねん.)

まぁ,隣の研究室なので,一年を共に過ごしたわけではないので,ちょっと混ざりきれない面もあったのだが,

参加させてもらった.楽しかった. けど,ほんと,最後なんだなーと思うわけです.

オセンチ

今年度は自分にとって,立命館の教員になって初めての年.

初めての授業でTA/ESとしてサポートしてくれた学生,初めての教員としての指導に応えてくれた卒研生.

先輩後輩ではなくて,教員・学生の関係だけど,その非対称性を崩しながら飲んだ酒.

そして,研究室や関連どころから2,3人なんてもんじゃない.卒業していく,10人以上の学生達.

研究室の学生は6割近くが入れ替わります.

小学校の卒業式以来,わすれていた女性陣の卒業での涙.

卒業式への認識が甘かった・・・・

多くの,そしてそれぞれ唯一の卒業生から,何か転移が・・.

たった一年で,構築した人間関係が,たった一年で,巣立ちの力で変形を強いられる.

大学に残る側というのは,ただ,毎年,学生達を次々と見送らないといけない,切ない仕事だなぁ,と再認識.

本当に,出会いの数だけ別れがある.

徐々に不感症になるのかもしれないが,

この切ない気持ちを感じさせてもらえるだけ,多くの出会いを与えてもらえているのだと思えば,この喪失感の向こうに感謝を感じなければならない.

まー,ちゅーても,その気になれば,日本全国津々浦々.いつでも,またあえるってわけで, そういう意味でもkeep in touchをよろしくといいたいところです〜.

結局,終電に乗り過ごしたので,適当にノコリモノでだべって時間をつぶしたあと

始発に乗るべく,4時の夜道を南草津駅にまっくらななか,歩いていたのだが,

ようやく,遅ればせながら,いいようのない感覚が襲ってきたわけです.

まぁ,泣きはしなかったけど,久しぶりに失恋に似た感覚??

躁鬱モードの鬱ではないが.長らく忘れていた”卒業式”ならではの感覚なのかもしれない.

特に今年は僕自身にとっても,とても意味深い一年であったので, 今年の卒業生,卒業式は実は特別なものであったようだ.

ということに後から気付いたのでした

(それゆえ,正直,朝に決めたTODOリストはさっぱり手につきませんでした.・・・・し,仕事が・・・・ッ)

旅立つものよ〜,

それぞれの道で,確かな歩みを一歩づつ進めてほしい.

そして,また,気が向いたらたまには連絡よこせやーい.

んでもって,気楽に飲もう.

2009年3月21日午前6時半 何故か徹夜明け始発で帰ってきた卒業式の次の日の朝.自宅にて.by たにちゅー