A View of Tanichu (たにちゅーの思惑)

This blog is about personal thoughts and views by Tanichu. Tanichu is a nickname of Tadahiro Taniguchi.

民主党代表選でオモフ?組織と新リーダーと約束?

本日代表選ですねー.

一時以上に,興味を持たない人が増えているようにおもいます.

政治リーダーが代わっても世の中よくならない.

そういう風な思いを払拭しようという努力が

若者選挙に行こうキャンペーン 的な努力のもとなされてきたりしましたが,

ここ何度かリーダー交代とその後,あまりよくなって来なかった感で

みな疲れてきたような感もあります.

それはまた,

日本の中で根深い 大きな問題なので,根本的解決もすぐには難しいでしょう.

マスメディアや国民全体の気質や選挙制度,選挙法など変わっていく必要もあるかと思います.

さてさて,民主党

鳩山政権,菅政権,今度の代表選の発言をみていて

ホトホト怖いなー,いかんなー. と思う事を 指摘しておきます.

それは,組織と新リーダーと約束に関わることかとおもいます.

リーダーが変わるのはいいのですが,これまで見ていて,民主党の代表には なぜか

「リーダーが変わったら,前のリーダーがしていた約束をひっくり返してもいい」

という感覚があるように思われます.

これはいけない

鳩山政権はいきなり,決定していた 麻生内閣 第二次補正予算の修正から入った.

たとえば,私達のプロジェクトも 既に決定していたのが一時ストップになり

その後,見積もりもすべてやり直し,関連企業で配置済みだったスタッフの予定は狂い

ただでさえ短かったプロジェクト期間が1ヶ月以上短くなった.

(年度予算のためにプロジェクト終了時期がのびることはない.)

# これは実際には結構大きな負の経済効果を生んでいる.

普天間も前政権が既に米国と約束していた事なのにひっくり返した.

劇薬として,評価される方もおられるかとは思う.

しかし,米国は日本という国と約束したのであって,

自民党と約束したのではない.

鳩山政権に期待されたのは,決まった予算をひっくり返すかではなく

次の予算でどうするか? 

であっただろう.

過去の決定をどうするか?というよりは,今後の安保をどうするか?

であっただろう.

そのほうがクリエイティブでもある.

菅政権も様々約束をひっくり返した.

また,リーダーなのに,党の代表としての意見を

言わず,個人的な発言をされた.

外部からみれば,菅さんを信じていいのかどうか分からなくなる.

また,法規(ルール)を超えた行動さえ起こした.(超法規的指令)

内閣総理大臣を信じていいのか わからなくなるということは

日本国を信じていいのかわからなくなる,ということだろう.

そして,新候補達.

新聞報道によると

海江田さんは 三党「合意」を白紙に返す可能性に言及しているし,

馬淵さんは 菅さんが東電存続前提での賠償の枠組みをつくったが,今度は法的整理を前提に進めるという.

うーーーーん

組織の約束と個人の約束の区別が極めて曖昧であるという文化があるように思う.

リーダーとは何をしてもいい権力というものではなく,過去からの連続性の中にある

役割であるという認識が薄いように思う.

それは,

日本の約束なのか自民党の約束なのか?

 本来,日本の約束 であるものが 自民党の約束 にすげ替わってしまった.

民主党の約束なのか代表の約束なのか?

 本来,民主党の約束 であるものが 代表の約束 にすげ替わってしまった.

しかし,外交や内政における決定事項は国家との約束であり,一度決まったことは

まもらないといけない.守らないと信用されなくなる.

約束はルールだ.

自由主義は「法の支配」であり,

社会主義が上手く行かなかったのは,それが「人の支配」になってしまうからだ.

このあたりはハイエクの「隷属への道」

389「隷属への道 ハイエク全集 I-別巻」

などに力強くかかれているので,その仕組はご一読いただきたい.

国がルールを守ってくれるから,ルールが不変であるように治安やその他の

イレギュラーな事象を排除してくれるから

国民は安心してそのルールの上で活躍できる.

国家は不確実な外乱を無くすことが仕事であるとおもう.

ところが,ここのところ 国が不確実性を増している印象を受ける.

法的な手続きも無いうちに,急に総理から超法規的指令が飛ぶ,

一回決まって動き出したことが,数ヵ月後にひっくり返される.

たとえば,大げさに言えば,

もはや,私たち研究者も 研究プロジェクトを採択されたからといっても

プロジェクトが終わるまで,その予算が使えるのかどうか,わからない.

また,突如途中で否認されたらどうするのか??

使ってしまったお金は民間企業には払わねばならない.

しかし,大学の研究室にもともとその差を吸収できるバッファ予算などあるわけもなく.

# 一研究者の基礎的研究費は年間20万円ほど だったりします.

年間5千万などの比較的大型のプロジェクトなどだと,その30%でも否認されたら

どうしていいのか想像がつかない.

(1500万円!!給料から賠償したりしたらハサン!!!まぁ,さすがに大学が守ってくれるとは思いますが,それでも,財務力の乏しい大学だと,打撃が厳しすぎる・・・.)

実際に,今年度の科研費は決定額から急に3割カットが告げられたわけで,

高額のプロジェクトの先生方はどうされているのだろうかと・・・・

このような国の動きは,一企業の行動なら,信用問題であろう.

信用というのは,富の源泉である.

これは,かなり常識的なことなのですが

日常用語の信用がいかに富の源泉であるかは,

とりあえず,↓のホリエモンの本などが意外といい.

345「100億円稼ぐ仕事術」

ある意味で国が急速に信用を失っているともいえる.

決まった国の予算が「払ってもらえるかどうかわからない」というのは前代未聞だろう.

いや,もちろん民間の中小企業との共同研究ならわかる.

場合によっては,そういうリスクも込みにして,お付き合いをする.

# もちろんその確率は高くはない.

国がリスクを増やしてどうする・・・・のであろう・・

電力の方向性についてもそうだ.

さて,昨日 某新聞の候補者比較表をみて,調べてみたところ

ボクの方向性とぴったりな候補者は居なかった.

細かな差はあるので,まだこれこれの候補者が近い.

というのはあるのだが,

それよりも一番に願うのは,

だれが代表になっても,「前任者の対外的約束を反故」にするような行動は

つつしんでもらいたいということだ.

前任者には 自民政権,鳩山政権,菅政権が含まれる.

また,対外には外国のみならず,国民,各企業・大学などを含む.

日本がちゃんとした信用ある自由主義を維持できますように・・・.

リーダーシップの意味が,ルールを無視して,カッコイイことをやるってことなら,

そりゃ,ヤンキーの世界ですしね...

久しぶりに政治なネタを書いてみました.